熊本・山鹿から始まる新しい物語――「山鹿 ザ・ファースト」が切り拓くジャパニーズウイスキーの未来

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熊本の盆地に芽吹いた蒸溜所

九州といえば焼酎の国。けれども2021年、熊本県北部・山鹿市に新たな挑戦が始まりました。
「山鹿蒸溜所」は、モルトウイスキーづくりのために設計された新しい蒸溜所。歴史ある焼酎造りで磨いた発酵と蒸留の技術を土台に、清らかな水と盆地ならではの寒暖差を活かしたウイスキーづくりに乗り出しました。

ただ真似をするのではなく、熊本だからこそ生まれる一本。そこに込められたテーマは「女性らしい優雅さの中に、凛とした芯の強さ」。

引用:https://yamagadistillery.co.jp/

「山鹿 ザ・ファースト」とは?

2025年10月4日に全国へ送り出される、山鹿蒸溜所の初シングルモルト。
700ml、アルコール度数58%、税込14,850円。発売本数はわずか8,600本

名前に刻まれた「ファースト」は単なる順番ではなく、「山鹿の土地と蒸溜所の個性を最初に示す名刺」の意味を持っています。

香り・世界観に関して

山鹿ザ・ファーストのテイスティングノートを読み解くと、単なる甘さや樽香の説明では物足りません。
もっと奥が深いです。

  • 香り:バニラクリームやキャラメルの柔らかい甘さが立ち上がり、次第にアップルコンポートの果実感とモルトの穀物香が重なります。グラスを回すと、まるで和菓子と洋菓子がミックスしているような、異なる甘さの層が立ち上がる。
  • 味わい:口に含むとフィナンシェの香ばしさ、洋なしコンポートの熟れた甘さ、そこにマーマレードのビターが加わり、奥からビターチョコのような深みが現れます。甘やかさの中にきちんと「芯」を持った味わい。
  • 余韻:飲み込んだ後に残るのは、ナッツ入りバニラチョコとバタートーストの香ばしさ。朝の光に似た温かさと、夜の静けさを同時に感じさせるような不思議な後味です。

女性的な優雅さ × 芯の強さ

この一本を語るときに外せないのが、蒸溜所のテーマ。
「女性らしい優雅さの中に、凛とした芯の強さ」を体現するウイスキーを目指したと言います。

確かにグラスの中には、花のようにやわらかく広がる香りがあり、同時にアルコール度数58%という数字が示す力強さがあります。
まるで舞台に立つ踊り子のように、軽やかな所作の奥に確かな筋肉がある。その二面性が、このウイスキーの最大の魅力です。


山鹿の風土が与えるもの

引用:https://yamaga-tanbou.jp/genre/scenes/

山鹿は盆地に位置し、昼夜の寒暖差が大きい土地です。この気候は熟成樽に呼吸を促し、ウイスキーに複雑な香味を与えます。
また、古くから清水に恵まれた地域であることも、仕込みや加水において「やわらかく澄んだ口当たり」に寄与しています。

つまり、山鹿ザ・ファーストはただのウイスキーではなく、この土地の風土が育んだ液体でもあるのです。


飲み方の提案

  • ストレート:まずは少量を舌に乗せ、香りのレイヤーを感じてほしい。
  • 加水:数滴の水で柑橘や洋梨の香りが前面に出てくる。
  • ロック:氷が溶けるにつれて甘さと苦味がゆっくり交差する。
  • ペアリング:ドライフルーツ入りのチョコレート、バタークッキー、あるいはシンプルなローストナッツ。甘さと苦味のリズムが響き合う組み合わせです。

パッケージに関して

引用:https://yamagadistillery.co.jp/

ラベルやパッケージは「山鹿灯籠踊り」をモチーフにしています。金色の灯籠を頭に掲げて踊る女性の姿は、まさに蒸溜所が掲げる「優雅さと芯の強さ」の象徴。
ただ飲むだけではなく、手に取る段階からストーリーを感じさせる仕掛けです。

なぜ「ファースト」を味わうべきか?

初リリースというものは、その後の変化や進化を測る基準になります。
「この時、この瞬間の山鹿はこんな味だった」――それを体験できるのは、今だけ。

将来セカンド、サードと続いたとき、きっとファーストを知る人は比較しながら語るでしょう。
飲むというより「歴史を味わう」一本。それが山鹿ザ・ファーストです。

山鹿蒸溜所の特徴と魅力

製造設備・環境のこだわり

これが他所にはあまり細かく触れられていないが、味(香り・テクスチャ・余韻)に強く効いてくる部分です。

項目内容味・香りへの影響
仕込み水国見山系と菊池川水系の深層地下水を使用。軟水でミネラルバランスが穏やか → 酒の口当たりがクリアで雑味が少ない。後味で水っぽさにならない。
蒸留器の仕様初留釜は 6,000リットル のバルジ型、再留釜は 3,000リットル のストレートヘッド型。両方ともラインアーム(蒸留後の蒸気流れるパイプ)がやや上向きという設計。ラインアームが上向きだと重めのフェノール成分などの重たい蒸気が残りにくく、軽やかさや透明感が出る。フルーティーで繊細な香りを重視する造り方に寄与。
樽貯蔵施設熟成庫は移動ラック式で、5〜6段に積めるラックがあり、約3,300樽を収蔵可能とされている。気温・湿度の影響を受けながら上下動する空気の流れがあり、樽の呼吸があることで熟成ムラが少なく、香味の深みが生まれる。
気候(盆地 + 寒暖差 +湿度)山鹿は盆地で昼夜の寒暖差が比較的大きいこと、湿度も高めであることが述べられている。熟成の進み方にアクセントができやすい。昼の暑さで樽が膨張し、夜の冷えで収縮する → 樽材の成分の溶け出しや吸収のサイクルが強く働く。フルーティー、クリーミーな香味とともに、樽由来のコクや香ばしさが奥深く育つ。

実績に関して

  • 蒸溜所の若い銘柄ながら、ニューボーン(蒸留後すぐの原酒)カテゴリーで高評価を受けており、東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2025(TWSC2025) にて「YAMAGA NEW BORN 2024」「New Pot #6」が金賞を受賞。
  • 見学施設・ショップ併設。ラウンジで原酒(ニューポット/ニューボーン)の試飲、ショップ、オリジナルグッズの販売など、訪問体験も提供。

まとめ

熊本・山鹿の土地と文化を背負いながら、新たなジャパニーズウイスキーの扉を開いた「山鹿 ザ・ファースト」。
エレガントでフルーティー、そして芯のある味わいは、単なるお酒を超えて「土地と人の物語」を映し出します。
2025年10月4日から販売。皆さんぜひご購入後レビューをお待ちしてます。

山鹿蒸溜所公式サイト

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