秋分の日は、昼と夜の長さがほぼ同じになる日と言われます。
暦の上では「秋の真ん中」とされ、ここからだんだん夜が長くなり、季節が深まっていきます。日本では古くから「お彼岸」としてご先祖様を供養する行事と結びついており、家族で集まったり、秋の食材を楽しんだりする日でもあります。
そんな秋分の日に、ぜひ試していただきたいのが「秋酒」。特に「ひやおろし」や「秋上がり」と呼ばれる日本酒は、秋ならではの味わいを堪能できる特別なお酒です。この記事では、初心者でも楽しめる秋酒の選び方や、おすすめ銘柄、簡単なおつまみペアリングをご紹介します。
なぜ秋分の日にお酒が話題になるのか?
秋分の日は「食欲の秋」の入り口でもあります。夏の暑さが和らぎ、魚やきのこ、野菜など旬の食材が豊かになる季節。自然と食卓が豪華になり、お酒との相性を楽しみたくなる時期でもあります。
また、日本酒業界では「秋=ひやおろし解禁の季節」。春に仕込んだ新酒を一度火入れして貯蔵し、夏を越してまろやかに熟成した状態で出荷されるのが「ひやおろし」。ちょうど秋分の頃に出回るため、秋分の日をきっかけに飲み始める人も多いのです。
つまり、秋分の日は「季節と文化の節目+お酒の旬が重なる日」。日本酒を楽しむ絶好のタイミングと言えます。
「秋酒(ひやおろし/秋上がり)」ってどんなお酒?
「秋酒」とは、秋にしか味わえない特別な日本酒の総称です。代表的なのが「ひやおろし」と「秋上がり」。
- ひやおろし
春に搾った日本酒を一度火入れし、タンクでひと夏寝かせたもの。秋になるとちょうど味が落ち着いて旨味が増し、角が取れてまろやかになります。火入れを再度行わないため、ほどよくフレッシュ感も残ります。 - 秋上がり
熟成によって旨味やコクが増した酒。ひやおろしとほぼ同義で使われることもありますが、より「しっかりした味わい」を指す場合もあります。
初心者にとっての魅力は「飲みやすさ」。新酒特有の荒々しさがなく、かといって古酒のようなクセも少ないので、日本酒に慣れていない方でもスッと口に馴染みやすいのが特徴です。
スーパーやオンラインで買えるおすすめ銘柄
ここでは、全国的に有名で入手しやすい「初心者向け秋酒」をご紹介します。
- 久保田 千寿 秋あがり(新潟)
淡麗辛口の代表格「久保田」の秋限定酒。クセがなく、食事と合わせやすいのが魅力。 - 出羽桜 ひやおろし(山形)
フルーティーで華やかな香り。ワイン好きにも好まれる、飲みやすい一本。 - 八海山 ひやおろし(新潟)
爽やかで後味スッキリ。秋刀魚や焼き魚との相性が抜群。 - 獺祭 秋限定(山口)
華やかな香りと透明感ある味わいで、女性や初心者にも人気。 - 一ノ蔵 ひやおろし(宮城)
柔らかい旨味と軽快な後味。冷やでも燗でも楽しめる万能タイプ。
※いずれもオンラインショップや大手スーパー、酒屋で購入可能です。
初めての人に試してほしい!秋の簡単おつまみペアリング
お酒をより美味しく楽しむには、おつまみとの相性も重要です。秋ならではの食材を活かした、初心者向けの簡単ペアリングをご紹介します。
- さんまの塩焼き+大根おろし
秋の定番。脂ののったさんまと、日本酒のまろやかさが最高の組み合わせ。 - 鮭ときのこのホイル焼き
バターときのこの香りが酒の旨味を引き立てます。家庭で簡単に作れるのも嬉しい。 - ┗ レシピ
https://www.kurashiru.com/recipes/e6584ddf-4110-45a5-9fe2-a2dd708db596 - 栗ご飯やさつまいも料理
自然な甘みと、熟成した秋酒のコクがよく合います。
┗ レシピ
https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/708666/ - チーズやナッツ
ワイン向けと思われがちですが、意外と日本酒とも好相性。特に吟醸タイプと合います。
まとめ
秋分の日は、日本の四季や文化を感じながらお酒を楽しむ絶好の機会です。初心者の方でも、ひやおろしや秋上がりといった秋限定の日本酒なら、飲みやすく美味しく味わえます。
- 秋分の日は「秋酒の旬」と重なる
- 初心者は「ひやおろし」「純米吟醸」など軽めを選ぶ
- スーパーやネットで手軽に買える銘柄多数
- さんま、きのこ、栗など秋の味覚と一緒に楽しむのが◎
ぜひ今年の秋分の日には、初めての「秋酒」に挑戦してみてください。食卓がぐっと華やぎ、秋の訪れを五感で楽しめるはずです。